

人
類
Human
A
I
Artificial intelligence
STORY
2045年を前にして起きた「人工知能による人類の超越」から十数年後の日本。
持続可能社会化政策の名目で強行された人工知能による徹底した人類管理システムと、人体端末装置を身体に移植することで 人類を越えた新人類「ポストヒューマン」が誕生した結果、経済的な進歩を 遂げつつある一方で、人体端末装置の恩恵を受けられない多くの一般市民と ポストヒューマンとの格差が深刻な問題となっていた。
首都を中心に失業や飢餓の社会不満から一部地域のスラム化、ロボットを標的をした犯罪が横行する状況下、首都の治安を正常化する目的で組織された鎮圧ロボットとの対立がさらなる情勢不安の一途を辿ることとなる。
鎮圧ロボットの前に次々と制圧されていったが、一部の人間は地下組織を形成、武装化したため政府側と大規模な衝突が発生、自律型致死兵器の認可に至るまでとなった。
戦闘用に特化された人体端末装置により高知能化された軍隊と化した人類致死兵器「HOLAWS」の脅威の中、ポストヒューマンに「代替」するための唯一の手段、非侵襲式自律型致死兵器「DTR」 の開発が水面下で行われていた。
実戦投入ー改良を重ね、組織化し部隊を編成、その戦況を押し返しつつあったものの、 その力の「代償」は
決して少なくはなかったー。
DTR
[daitairobot] | ダイタイロボット
「人類×人工知能」対「人類」
の図式に対して人類側(旧人類)が対抗するために開発された、非侵襲式自律型致死兵器の総称。
家庭用として普及していた給仕ロボット「MARI」に採用されていた人工知能に人間の脳をリンクさせ、AI側で禁止とされている行動を人間側でコントロールすることで戦闘行動を強制的に可能にした。
本来家庭用ロボットの為素体は非武装であり、骨格の規格が一般の成人よりも小さめに設定されていることが多く、人間規格の火器や近接武器を扱うには不十分であったが、元々の高精度な関節制御システムを活かし手首から先を工業用ロボットと換装、一部機能を改修することでこの問題を解決している。
また人間側の脳処理の限界の問題と、上記のような改修コストの面から兵種ごとに特化した改修が施され、個ではなく集団による戦術を用いて運用される。
外装部分や関節部分、骨格部分は戦闘に耐えられるものではなく破損することが多いが、脳機能が破壊されない限り修復・再利用が可能であり、人類致死兵器から回収したAIチップ、骨格、武装などを組み込むことで強化するとこもできる。
人類致死兵器「HOLAWS」
[Homogenous-Lethal-Autonomous-Weapons-Systems] | ホローズ
ポストヒューマンが開発した旧人類の一部勢力の抵抗に対し鎮圧するための兵器システム。戦闘地域での戦術・戦闘に特化した人工知能の名称。
元は人工知能の開発ネームの名称であったが、現在は人間にこのシステムを組み込んだ部隊、また同様のシステムを組み込んだ自律型兵器を総称して呼ぶようになった。
集団での戦術・戦闘において脳では処理しきれない量の膨大な情報を瞬時に処理・判断・行動することが可能。
一部の精鋭部隊を除き、貧困層の旧人類が傭兵として新人類側に雇われている場合が大半を占める。
またこのシステムを移植された傭兵組織が独自に「戦術的エネルギー自律型兵器(EATER)」を開発、配備しており勢力範囲を拡大しつづけている。
家庭用給仕ロボット「MARI」
[Maid-Autonomous-Robot-Intelligence] | マリ
家庭内労働を補助するための自律型ロボット。高額な製品だが一定の層を中心に爆発的に普及した。純粋な労働力として開発されたものではなく、「同じ人間として生活が可能」とゆうコンセプトで開発されたため食事から睡眠など人間ほぼ同様の機能が備わっている。
ただしリバースエンジニアリングとは真逆の発想になっているため、外見的に食事は可能だが消化器官などは備わっておらず、あくまで外見的な生活行動にすぎない。
感情においてもあくまで外見的なものにすぎないが、高度な知能を備えているため人間にはその真偽を見分けることはできない。ただし購入者の制御下ではあるため欺瞞・暴力などの行動はとれないように設計されている。
発売初期の頃は声・体躯・性格などはオーダーメイドで作られていたが、後期になるとさまざまなタイプのものが開発、パッケージ販売されていった。